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【事例紹介】勤務間インターバル制度の導入事例をピックアップ

厚生労働省のホームページでワーク・ライフ・バランスを向上させるための制度、「勤務間インターバル制度」の導入事例集がアップされています。

その中から、5つの事例をピックアップしてみました。

「勤務間インターバル制度」とは

終業時刻から次の始業時刻までの間に一定時間の休息を設ける制度です。

これによって、十分な睡眠時間や生活時間を確保し、健康状況や作業能力の向上を図ります。

【株式会社スリーハイ】

勤務間インターバル制度で、業務の「見える化」が進む 。

・所在地→神奈川県

・業種→製造業

・従業員数→31名

〈勤務間インターバル制度導入内容〉

・インターバル時間・・・9時間

・対象・・・全員(パート含む)

8:30から原則全員参加の朝礼があり、そこでその日の作業内容を共有しています。

そのため、そこから逆算し、前日の23:00までには退社してもらうことで、深夜残業の抑制を図りました。

制度を導入してから、期限を守れなかったことはないですが、その場合は代表への報告を義務付けています。

〈勤務間インターバル制度導入前〉

一応作業場の掲示板に退社時間を記載してもらうことで残業時間の管理をしていましたが、繁忙期になってくると休日出勤や残業が当たり前となってしまい、申告をしなくなってしまっていました。

〈勤務間インターバル制度導入後〉

社員の意識が変化することで残業が少なくなりました。

また、同時期にES(=従業員満足度)向上の一環として、勤務時間内や終業後のヨガや英会話等の活動を企画しました。そして、社員やパートがそれらの活動に参加するために自主的に作業効率を上げていきました。

また、業務の見える化を進めました。

月に1回の部門会議をすることによって誰がどれくらいの仕事を抱えているかを把握し、各人で仕事の調整をすることによってお互いが助け合うようにもなりました。

この会議には社員だけでなく、パートリーダーにも参加しており、それによって、パートが積極的に仕事の調整を請け負ったりもしてくれます。

【株式会社スナップショット】

勤務間インターバル制度導入で、時間外労働が約 30% 減少

・所在地→愛知県

・業種→情報通信業

・従業員数→20名

〈勤務間インターバル制度導入内容〉

・インターバル時間・・・11時間(通勤時間含む)

・対象・・・全社員

基本的には、出社時刻の定時が9:30と決まっているため、逆算して前日の残業を控えています。

また、インターバルを取って遅く出社した場合も定時での退社を可能としています。そのことによって所定労働時間が短縮されることもありますが、同様の給料を支払うこととしています。

長時間労働は管理者が把握し、出勤時刻が繰り下がる場合は社内メール等で全社員に共有するようになっています。

〈勤務間インターバル制度導入前〉

時間外労働や深夜労働がある社員とない社員とでかなりの差がありました。

特にプログラマー職は、サーバーメンテナスのために夜間勤務が必要であると十分な睡眠が確保できず、作業効率が低下し、さらに時間外労働が発生するという悪循環が発生したり、平日のオーバーワークによって休日があっても完全に疲労が回復しなかったりこともあり、会社としても大いに危機感を抱いていました。

〈勤務間インターバル制度導入後〉

時間外労働が約30%減少しました。

また、社員の健康管理や時間意識、自己啓発時間の確保に改革をもたらすことができました。

短時間で生産性の高い仕事ができるように意識することで、結果的に競争力や製品開発の向上にも繫がったそう。

特にプログラマー職は業務とは別に日々の業務研究が重要であるため、平日に時間が取れると読書や業界リサーチ等をすることができるようになりました。

【株式会社東邦銀行】

どこまでも多様性のある柔軟な働き方を目指して

・所在地→福島県

・業種→金融業

・従業員数→2,167名

〈勤務間インターバル制度導入内容〉

・インターバル時間・・・11時間

・対象・・・全社員

フレックスタイム制を補足するものとして導入しました。

まずはフレックスタイム制の働き方を尊重し、インターバル間隔については従業員の自主性に委ねている状況ですが、月の所定労働時間を管理することによって、必然的に11時間のインターバルを取ることになります。

また、フレックスタイム制によって自由に勤務時間が決められていても、長時間労働になっては意味がないので、勤務間インターバル制度によって長時間労働を抑制しています。

〈勤務間インターバル制度導入前〉

多様性のある人材戦略の一環として、従業員の育成や活躍促進、健康増進、福利厚生に力をいれていました。

また、朝6:30から始業可能な朝型勤務を導入していたことから健康管理や長時間労働の抑制をするという認識はあったもののさらにワーク・ライフ・バランスを考慮した働き方を推進するために導入しました。

〈勤務間インターバル制度導入後〉

時間外・休日労働時間は確実に減少しています。2014年から2017年で比較すると52%も減少しています。

自分の時間を確保することによって自己啓発や勉強に活用する従業員も増え、それをサポートするために自由参加で銀行業務に必要な専門知識習得や自己啓発などの勉強会を開催しています。

また、事務の効率化を同時に図ることによって労働時間に余力が生まれ、お客様の相談や営業等の業務が捗り、業務の質が向上したそう。

【株式会社ニトリホールディングス】

従業員の健康増進と働きやすい環境づくりのために

・所在地→北海道

・業種→小売業

・従業員数→29,520名

〈勤務間インターバル制度導入内容〉

・インターバル時間・・・10時間

・対象・・・全非管理職(パート含む)

勤務シフトを登録するときにインターバル時間が10時間未満だと警告がでるシステムに改修し、そのような場合にはシフトが登録できない仕組みになっています。

また、確保できていない部署には所属長に理由の報告を求めることによって、意識を高めています。

〈勤務間インターバル制度導入前〉

店舗や事業所によって勤務体制が少し異なりますが、店舗の場合は営業時間で従業員がシフトを組んで交代制で勤務しています。

本部機能は基本勤務時間が9:00から18:30までですが、業務の繁閑に合わせて勤務シフトを選べるようになっています。

極端なインターバル時間の不足があったわけではありませんでしたが、店舗では遅番と翌日の早番が連続することもありました。

〈勤務間インターバル制度導入後〉

定時で仕事を切り上げる意識がとても高くなりました。

店舗、本部のどちらでも終業時間を意識した働き方に変化していることから、無駄な時間外労働が減ったとの声が上がっているそう。

業務の計画性を生まれ、効率的に仕事ができているのだと感じています。

また、社内アンケートでも入社5年未満の社員に好評で、仕事の区切り方や明確な目標設定を持つことができるようになったという意見もあったそうです。

店舗でもインターバル制度が浸透し、繫忙期に意図せず短くなってしまっていたインターバル時間もしっかりと確保できています。

【社会福祉法人あいの土山福祉会エーデル土山】

インターバル制度が、介護業界の働き方を変える。

・所在地→滋賀県

・業種→医療・福祉

・従業員数→滋賀県

〈勤務間インターバル制度導入内容〉

・インターバル時間・・・12時間

・対象・・・全職員

19:00の終業で最も早い出勤は、翌朝8:00のため、実際には13時間はインターバル時間を確保できています。

入居者さんの容態が急変するなどどうしても緊急で出社しなければならないケースには始業時間を遅らせたり、緊急出勤時間が深夜であれば、インターバル特別休暇として時間単位で有給休暇を使用して翌日を休暇扱いにすることもできます。

〈勤務間インターバル制度導入前〉

交替勤務制があり、19時終業、翌朝6時始業という勤務シフトがありました。

残業時間はほとんどありませんでしたが、インターバル時間の十分な確保ができておらず、不満の声もありました。

〈勤務間インターバル制度導入後〉

身体を鍛えたり、ダイエットに挑戦するなど、自分の時間を確保できるようになったことによって、趣味や体調管理がしやすくなったと感じています。

また、勤務間インターバル制度と前後して女性が働きやすい環境の整備や男性の育児休業取得と部下の仕事と育児の両立を支援するための管理職に表彰されたことによって離職率がほとんどなくなりました。

「働き方は1人ひとり違うもので、施設に働き方を合わせるのではなくて、その人に合った働き方を施設が提供できなくてはならない」という施設長の考えが浸透してきました。

いかがでしょうか?? しっかりと休んで、きちんと働くための制度の1つである、「勤務間インターバル制度」。導入の参考にしてみてください

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